あっ韓ニュース

　ホーナン教授は外交専門誌『フォーリン・アフェアーズ』への寄稿で、「安倍首相は歴史問題での論争が『ウィン・ウィン』ではなく『ルーズ・ルーズ』のゲームであり、国際社会が絶対に日本側を支持しないことを知るべきだ。西ドイツのブラント首相が1970年、ポーランド・ワルシャワのユダヤ人ゲットー（強制居住地域）の追悼碑前でひざまずき謝罪したように、思い切った意味ある行動をすべきだ」と呼び掛けた。

　ホーナン教授は昨年11月、「韓半島（朝鮮半島）有事で在日米軍が出動するためには、日本政府と事前協議を行うべきだ」と述べ、日本側の立場を代弁した人物だ。しかし、歴史問題については、日本の姿勢転換を求めた。ホーナン教授は「安倍首相は米国にある慰安婦少女像を抱きしめるか、（ソウルの）在韓日本大使館前にある少女像にバラの花をささげる必要がある」と訴えた。

　ホーナン教授は日本による植民地支配期に韓半島で行われた軍による慰安婦動員をはじめ、文化抹殺政策、徴用、土地収奪、文化財略奪などを細かく挙げ、「当時の過ちに対する日本の真の謝罪と後悔を盛り込んだ1993年の『河野談話』を政府の公式政策として再確認し、『安倍談話』として位置づけるべきだ」とも主張した。

　保守系シンクタンク、米国企業研究所（AEI）の日本専門家、マイケル・オースリン元イェール大学准教授も『ザ・コメンテーター』への寄稿で、「安倍首相は後悔ではなく、確実な謝罪の意思を示した95年の『村山談話』を土台として、植民地支配について公式謝罪すべきだ」と述べた。

　日本の右派勢力は、ナチスドイツと日本では次元が異なるとして比較を拒否している。虐殺に及んだこともなく、むしろ韓国の近代化を進めたとの主張だ。65年の韓日基本条約締結時に支払われた5億ドルの賠償金で全てが終了したとも指摘している。

　米国内の専門家も一時は日本の主張に同調した。韓国があまりに日本の謝罪を要求し、韓日関係が冷え込んだという認識だった。しかし、安倍首相が周辺国の反対を押し切り、靖国神社を2012年12月に参拝したことから状況が一変した。

　参拝直前までバイデン米副大統領は「安倍首相は靖国には行かないと言っていた」と朴槿恵（パク・クンヘ）大統領に伝え、韓国に日本との関係改善を求めたが、日本に裏切られた格好だ。すぐに靖国参拝に「失望した」との論調が現れた。オバマ米大統領が昨年4月に韓国を訪問した際、慰安婦問題を「ひどい人権侵害だ」とあえて発言した背景にもなった。

　ワシントンの外交筋は「太平洋戦争のA級戦犯の位牌がある（原文ママ）場所にためらいもなく参拝するのを見て、米国の専門家も『なぜ韓国が謝罪を求め続けるのか分かった』と言っている」と語った。結局慰安婦問題が普遍的な人権問題として認識され、米国の知日派までもが日本を支持できなくなり、生存している元慰安婦のおばあさんたちの生々しい証言やさまざまな証拠が米国を動かした。

ワシントン＝ユン・ジョンホ特派員
朝鮮日報／朝鮮日報日本語版  : 2015/01/16 08:44
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2015/01/16/2015011600762.html